あっきぃの海月の骨

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zoom RSS ★五十嵐秀彦第一句集『無量』発刊

<<   作成日時 : 2013/08/06 04:23   >>

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いつもいつもメール句会やFacebookでお世話になっている札幌在住の五十嵐秀彦さんが、第一句集『無量』(出版社・書肆アルス)を上梓された。黒田杏子先生や深谷雄大先生に絶賛されている。「藍生」と「雪華」所属。新聞のコラムも持ち、俳句集団「イタック」の代表でもおられる。また第23回現代俳句評論賞を受賞されている。
以下に自分勝手に抄出した作品を記す。

【句集『無量』感銘句】

「銀河」より

うしろ手に菫隠してゐたりけり
莨火のいつか消えたり余花の雨
自転車に青空積んで修司の忌
泣くことのできるかと問ふ鉄線花
夕焚火やがて溶けゆく妻の飢ゑ
ほんたうのことは言わぬよ牡蠣啜る
読初の仰臥漫録日のにほひ

「一代の咎」より

約束のありかに芽吹くふきのたう
一睡の花の気配とともにあり
古里の無き人つどふ田打ち花
一代の咎あれば言へ沙羅の花
黒揚羽情理の海を越えて来し
ひとたびは詩を弑せと醉芙蓉
犬の来て銀河に触るる川堤

「鰐を飼ふ」より

うららかに行方知れずとなりにけり
メロンパン買つてあやめのそのほとり
ちちろ虫夢で逢うたが忘れたか
深雪晴幾年経たる居留守かな
襟巻や不在証明ならばある
星を食む冬迷宮の石畳

「無神論」より

クロッカス他人の予後が並びをり
春疾風遺愛の猫の耳を削ぐ
肉塊の淋しき西日射す柩
魂ひとつ青野に還す血曼荼羅
やすらへと風に祈りの夏書文
白に白重ぬる雪の音を聴く
降る雪に重たき耳をふたつ持つ

「千年」より

千年は散るに迅くて春の雪
生き死にを肴にしたる鳥曇
ゆるされて骨灰となる月朧
黒ずみし國歌を唄ふ余花の雨
鬼罌粟の泪集めて眠りけり
十字路の無量寿経と赤蜻蛉
新涼のふたり分け合ふものすこし
緘黙の父に行き会ふ虫の闇
面倒なをとことをんな栗を剝く
幻影となり父の声雪の声
靴底の雪剝がし黙剝がしけり
氷柱折るときなにものか折られけり
粉雪降り来るくちびるの味のして

「月光譚」より

眼をつむりゐて初しぐれ待つごとく
雪の華あなたに見せてゐて暮れる
窓ぬぐふ人惜しみ年惜しむとき
かなしみにふれんと雪の穴を掘る
なあ友よこの世だつて存外寒い
父は去り母は冬日の遠汽笛
外套に包むパッサカーリアと遺骨
柊を挿し片づかぬ顔である
水をくれ櫻の下で待つてゐる
数珠持つて来いと言われし花見かな
母老いて姉また老ゆるつつじかな
不可知なる言葉すずらんなどと呼ぶ
木漏れ日に腕ひたすときあふれけり
赤とんぼ無数失踪者無数
をさな来て苦もなく鰯雲を吹く
遊行忌や月光譚を巻き終へて

格調の高さ・詩情・悟り・ときにユーモア。
こんなに上質な句集を読んだのは初めて
です。

感銘句を書き出してるうちに<五十嵐秀彦の世界>
にぐいぐい引き込まれ、魅せられて豊かな時を得る
ことが出来ました。素晴らしい句集『無量』を恵贈して
いただき誠にありがとうございます!秀彦さんの益々
のご活躍を祈念しつつ、お祝いと感謝の念を重ねて
抱きたく存じます。おめでとうございます!そして、あり
がとうございます!

書肆アルス・電話番号  03-6659-8852
なお、全国の大型書店で市販されるそうです。

俳句集団【itak】ブログhttp://itakhaiku.blogspot.jp/2013/08/blog-post_11.html

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